インフォメーション 〜time now〜


 今回time nowを担当させていただきます、どんぐりの杜クリニック言語聴覚士の川野です。
肌寒い日は続いていますが、梅の花や河津桜などが見ごろを迎えており、春の訪れを感じるようになりました。スギ花粉も飛び始め、花粉症持ちの私にとってはつらい時期となりましたが、目のかゆみに耐えながら日々業務に励んでいます。

 私が言語聴覚士の資格を取得し、光心会に入職してから12年が経とうとしています。この12年の間に、様々な患者さんやスタッフと接し、学ぶことや気づかされることが多くありました。
 プライベートでは結婚と2回の出産を経験し、それに伴う産休と育休も2回取得しました。現在は、家族4人で暮らしています。子どもたちの日々の成長はとても嬉しく、幸せを感じる半面、予期せぬ行動も多く毎日が戦いのようです。

 私の取得した言語聴覚士の資格では、主に「話す」「聞く」「書く」「読む」「食べる」ことを回復するリハビリテーションを行います。これまで、言葉の理解や表出、発音、嚥下と様々な側面で支援し経験を積んできました。しかし、聴覚(耳の聞こえ)に関しては支援する機会がほとんど持てておらず、スキルが低いために聴覚障害を持つ方とのコミュニケーションは苦手な域に入っていました。
 そんな意識を持つようになっていたある日、他の県士会の言語聴覚士が聾学校で言葉の支援を行っているといった記事を目にしました。聴覚の分野においても言葉の理解、発音といった面で言語聴覚士の需要が高まっていることを知り、凄く興味が湧きました。その時ちょうど、周囲から刺激を受けていて、「新しいことを始めてみたい」気持ちになっていたこともあり、昨年の5月から週1回講習会に通いながら手話の勉強を始め、コミュニケーションスキルを身につけることを始めました。手話の勉強は思っていたよりも大変で、単語の量が多いことや聾講師が手話で話す速度が速く内容を理解するのに時間を要しました。そんな中、昨年10月に腕試しとして、全国手話検定試験を受験しました。筆記と面接があり、面接時には聾者の方から質問を受けるのですが、その質問も速度がとても速く内容を理解するのに時間を要してしまいました。返答が十分にできなかったことに落ち込みましたが、どうにか手話検定2級に合格することができました。
 現在受講している基礎・入門講座は3月で終了します。今後の目標は、手話通訳士の資格を取得し、言語聴覚士としてできる仕事の幅を広げていくことです。そのため、4月からは1つステップアップした講座を受けようと思っています。手話通訳士の資格取得には最短で3年かかると聞いています。日々の業務に合わせて、勉強を行うことはハードな事ではありますが、自分のペースで頑張りたいと思います。また、資格取得に向けてサポートしてくれている家族にも感謝の気持ちを忘れず日々を過ごしていきたいと思います。




令和6年3月タイムナウ どんぐりの杜クリニック 言語聴覚士 川野 美咲