内部障害に対するリハビリテーション

内部障害とは?

 『内部障害』とは、心臓機能障害、呼吸機能障害、腎臓機能障害、膀胱・直腸機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能障害のことを言います。近年、高齢化に加え、高血圧、糖尿病、高脂血症などの動脈硬化性疾患の増加、高喫煙率などの問題により、全国の身体障害者に占める内部障害者数は年々増加の一途にあります。また、脳卒中、閉塞性動脈硬化症や糖尿病性壊疽による足の切断といった内部障害が原因疾患のために肢体不自由になる場合や、逆に肢体不自由者が内部障害を合併することも少なくありません。 このような内部障害者は、長期の安静・臥床などにより心身の活動の抑制を強いられることが多く、廃用症候群をきたしてしまいます。それにより、さらに内部障害や運動機能障害が一層悪化し、生活の質(quality of life: QOL)さえも低下してしまうという悪循環に陥ってしまいまいます。その悪循環の予防や改善を図るために、積極的にリハビリテーションを行い、リコンディショニングを図る必要があります。

内部障害のリハビリテーション

内部障害のリハビリテーションは、運動療法・薬物療法・食事療法・患者教育・カウンセリング等を含めた『包括的リハビリテーション』が必要です。  当院では、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士、臨床工学技士、診療放射線技師、管理栄養士等の多職種協業のリハビリテーションを展開しています。

対象疾患と診療内容

心臓機能の障害(心筋梗塞、狭心症、心不全、心大血管手術前後、など)、呼吸機能の障害(肺気腫や慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患、肺手術前後など)、腎臓機能障害(糖尿病性腎症や腎硬化症、糸球体腎炎などによる慢性腎疾患、血液透析患者)、高血圧、糖尿病、肥満症、廃用症候群などの患者様に対するリハビリテーションを行っています