インフォメーション 〜time now〜


 今回、time nowを担当します、髙田政幸です。宜しくお願い致します。

 突然ですが、日本の国土の75%が火山や丘陵、そして森林で覆われた豊かな山地であることはよく知られています。このような地形にもかかわらず、私たちは、北は北海道から南は沖縄まで自由に移動することができます。それを可能とした背景に、数多くのトンネルが関わっています。

 この話題の契機となったのは、ケニア共和国から今年初めて日本を訪れた医師との何気ない会話です。彼は『地図で見ると日本は小さいイメージでしたが、車で色々な場所へ移動してみると非常に広く感じました』と述べられました。実際にケニア共和国の国土面積は582,600㎢であるのに対し、日本は378000㎢と日本の方が狭いのですが、広く感じさせたワケがあったのです。日本は国土面積が狭いため、交通や通信などのインフラ設備を地中に設置する必要があり、そのための掘削技術が高度に発展してきました。国土交通省の『道路統計年報2020』によると、日本には現在10,912箇所ものトンネルが存在しています。トンネルだけでなく、高速道路網などのインフラ整備により、国内の移動時間が大幅に短縮されました。また、移動範囲も広いのでケニア人の医師は日本の都市や地方を訪れて非常に広く感じたのだと思います。

 日本がこれだけのインフラを持てた背景には、困難な状況の中で最良の解決策を見つけ出し、それを現実のものとするために絶えず努力を続けた先人たちの姿があります。日本の技術力、先人たちの知恵と努力、最良の方向性を見つけ出し、それを実現するための手段を模索し続ける。仕事においても私たちが学ぶべき大切な教訓であると考えます。私たちが直面している課題や困難も、これらのトンネルのように、突破するための「手段」と「機会」を見つけることができれば、それは新たな価値や様々な展開をもたらすことに繋がると思います。そのためには、環境の変化や困難を恐れることなく、それを乗り越えるための方法を模索し、継続的に取り組むことが必要です。日々の業務においても、今ある環境や課題をより良くするための方法を見つけ、実行に移すことの大切さを忘れず、挑戦し続けることが必要です。

 最後になりますが、この一年、ご支援・ご協力をいただきありがとうございました。患者さんやご家族の皆様、そして地域の皆様に支えられ、私たちも成長することができました。来年も職員一丸となり、より良い医療が提供できるよう努めてまいります。どうぞ良いお年をお迎えください。



令和5年12月タイムナウ 光心会 総務部長 髙田政幸