インフォメーション 〜time now〜


 今回time nowを担当させていただきます院内感染防止対策委員会の上野(理学療法士)です。よろしくお願いいたします。

 当院では様々な委員会活動があり、私は院内感染防止対策委員会に所属しています。月に1回委員会が実施され、院内感染の発生を未然に防止することと、ひとたび感染が発生してしまった場合にはすぐに対応を講じ、各部署へアナウンスすることで感染が拡大しないように努めています。
 感染症には様々な種類があり、それぞれに適した方法で予防や対策を行う必要があります。ウイルスはその表面構造から「エンベロープウイルス」と「ノンエンベロープウイルス」に大別されています。ちなみに、コロナウイルスは、エンベロープウイルスです。ウイルスの表面を“脂肪の膜”で包んでいるウイルスで、コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどがこれに該当します。その“脂肪の膜”は、アルコール消毒薬によって壊れます。脂肪の膜が壊れた状態になるとウイルスの感染力が失われます。一方で“脂肪の膜”を持たないウイルスには、ノロウイルスやロタウイルスなどがあります。これらのウイルスは、ウイルスの表面がアルコールに強いため、アルコール消毒薬では効果が得られません。そのため、塩素系消毒剤を用いる必要があります。このように、それぞれの感染症に正しい対策が行えるよう正しい知識をもって、情報を収集して行動していきたいと思います。

 当院では「大分市感染症発生動向情報」を用いて流行傾向のある感染症について情報収集を行い各部署への指導を行っています。「大分市感染症発生動向情報」とは大分市のホームページから1週間後ごとにどのような感染症が流行しているか確認することができます。今年はコロナウイルスのみならずインフルエンザウイルスやRSウイルス、ヘルパンギーナ等多くのウイルス感染が流行しています。また20歳以下は年齢が細かく区分されており3歳の娘がいる私もその情報を基に「感染性胃腸炎が流行しだしたな…。接触感染なので帰宅時や食事の前、トイレの後に石鹸で手をよく洗うようにして、脱水予防で念のため経口補水液を買っておくか…。」と頭の中で考え、対策をしています。

 

 みなさんも一度ホームページをのぞいてみてはいかがでしょうか?



令和5年10月 タイムナウ
院内感染対策委員会 理学療法士 上野 あかり