インフォメーション 〜time now〜


 今回、time nowを担当させていただきます、学習委員会の小平です。よろしくお願いいたします。

 さて、世界保健機関(WHO)は令和5年5月4日に専門家委員会を開き、新型コロナウイルス緊急事態の解除について検討し、テドロス・アダノム事務局長は「世界的な健康上の緊急事態でなくなったことを宣言する」と述べました。厚生労働省においても、新型コロナウイルス等感染症の位置づけをこれまで、「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」としていましたが、令和5年5月8日から「5類感染症」と位置づけました。新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの日常生活に大きな影響を与え、様々な行動変容や生活様式に変化をもたらしました。

 我々が頻繁に参加していた学会も、その影響を受けた一つでした。今に思えば、学会は3密そのもので、同じ会場に何千、何万もの人が集まります。コロナウイルスの影響で現在では、対面とオンラインのハイブリッド方式での開催が主流となりました。
 そんな中、6月16~18日兵庫県神戸市で開催された第68回日本透析医学会学術集会・総会に私はスタッフ・座長として参加してきました。この学会はハイブリッドではなく現地開催で参加者は約1万6000人に上りました。会場の賑わいを見た時、少しずつ平時に戻りつつあると私は感じました。私はこれまで口述やポスターで発表者としての経験はありましたが、今回人生初の座長を経験し、今までにない緊張と難しさを体感(体験)しました。良い人生勉強になったと感じています。これからも機会があれば進んで参加したいと思えました。しかし何よりも良かったと感じたのは皆が会場に集まり、生の声を聞けたことです。コロナ禍では学会自体も中止や延期となり、開催されてもWeb開催であったりと顔を合わせ生の声を聞く機会も少なくなっていたからです。相手の表情の変化や口元・目元の些細な動きで相手の気持ちが窺えるのが以前は当たり前でこんな感情にはならなかったのですが、久しぶりに“以前はこんな感じだったなぁ”とワクワクした3日間でした。

 当会でも年2回の総会を行っています。以前は会議室やディイサービスの広間に全職員が集まり各部署持ち回りで準備や設営をし、各委員会が発表をしていましたが、コロナ禍では学習委員会が取り纏め、パワーポイントで各部署配布し全職員がアンケートに答える形へと様変わりしました。私自身は今後感染状況等をうかがいながら以前のような総会の形へと移行できればと考えています。

 話しは変わりますが、新紙幣の1,000円札に新たに印刷される肖像画は、感染力と致死率の高さで恐れられていた「ペスト菌」を発見したことで知られる北里柴三郎です。現在の1,000円札の野口英世に続き、新紙幣の肖像画も医療関係の偉人となりました。私はとても喜ばしく思いました( ´艸`) 北里柴三郎は、発症すると死亡する確率が高いことで知られる「破傷風」の予防・治療法を開発したことで世界に認められる細菌学者としての地位を確立。1894年には香港で流行していた感染症「ペスト」の原因調査に赴き、「ペスト菌」を発見するなど、国内外での感染症予防と治療に貢献したことで知られています。良い機会ですので、“北里柴三郎“”野口英雄“両氏の功績を改めて調べてみてはいかがでしょうか?



令和5年7月 タイムナウ 学習委員会 委員長 小平隆三