インフォメーション 〜time now〜


 今回のtime nowを担当します、リハビリテーション部の浅倉恵子です。

 梅雨の時期が到来し、天気による通勤時の渋滞や洗濯物などいろいろと悩まされているのではないでしょうか。特に大分県は、車での移動が多く地域交通の維持が課題になっています。利用者の減少に伴うバスや電車の便数の減少、運送人数や営業距離も減少している状況です。雨の日の大分市内はどこの道も渋滞し、通勤に普段の2倍以上の時間がかかります。それでも、6月の色とりどりの紫陽花や朝のひんやりとした空気は大好きです。梅雨が明けるまでの短い期間、雨も楽しめる余裕をもって生活したいと思います。

 さて、6月16日に国会でLGBT理解増進法が可決されましたが、みなさんはどのようにこのニュースを聞かれたでしょうか?日本作業療法士協会は、アイルランド作業療法士協会が作成したLGBT+Awareness and Good Practice Guidelines for Occupational Therapists(作業療法士のためのLGBT+意識改革アウェアネス〈気づき〉とグッドプラクティスのためのガイドライン)に基づいて、 LGBT+の日本版ガイドラインを作成しています。アイルランドでは2015年に国民投票で同性婚が可能になるなど、LGBT+に対する知識やアウェアネス(意識)が高く、性的マイノリティに特化した作業療法士も活躍を始めているそうです。
 一方で米国では、LGBTなど性的マイノリティについて学校で教えることを規制しようとする動きが一部の州で活発になっています。実際にフロリダ州では小学5年生の授業でディズニー映画を観せることに対し、「不適切な行為」だと保護者から反対する意見が寄せられました。ついには、州政府が調査に動き、米CNNなど全国メディアでも報じられたそうです。担任教師は、映画の内容は少年が男の子に恋をするエピソードが短く触れられているが、映画自体は生態系の理解を助ける内容がテーマで、学習にふさわしいと考えたのだそうです。フロリダ州では昨年、年齢にふさわしくないとみなされるLGBT教育を禁じる法案が制定されたばかりで、法律違反だと認定されれば、教員資格を失う可能性もあります。
 みなさんはこの2つの内容を読んで、どのように感じますか?私は、今、多様性が浸透しつつある時代にLGBTで悩み苦しんでいる方がいるのであれば、まさしく『リハビリテーション』だと考えています。日本はみなさんもご存じの通り、ジェンダーギャップが大きく、LGBTの理解にも大きく影響していると思います。年齢や性別で判断されるのではなく、その人自身の実力や才能を判断したうえで、社会に貢献できる仕組みが進むとよいですね。
 最後に私の娘がつい最近学校から帰ってきて話し出した内容についてご紹介します。娘が知人に「彼氏が居るの?」と尋ねたところ、「ごめん、私には彼女がいるの」と返答されたそうです。私なら同性の恋人が居ることに意識が向いてしまいそうですが、娘からすると、「堂々と言えるって、かっこよくない??」と公言できていることがかっこよく感じたようでした。この会話を、迷うことなく娘は私に伝えてきました。実は、子どもたちの方がこの多様性にすでに順応していて、一歩先を進んでいるのかもしれません。そんな娘のことを素直に誇らしく思い、嬉しくも思いました。



令和5年6月 タイムナウ どんぐりの杜クリニック
光心会 統括部長 浅倉恵子