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 あけましておめでとうございます。2020年、令和2年の幕明けです。オリンピックイヤーです。

 私は長崎大学を卒業し、国立医療センター病院で研修。その後放射線科医局を出ました。近年放射線の医療応用は目覚ましく、さまざまな診療科において診断や治療に役立っています。放射線治療においては、強度変調放射線治療(IMRT)により、障害が少なく有用な治療ができるようになりました。さらに、画像誘導放射線治療(IGRT)とIMRTを融合したトモセラピーも各地でとり入れられています。画像診断ではX線写真・CT(コンピューター断層撮影)・RI(核医学検査)・US(超音波)・MRI(磁気共鳴画像)が進歩し、被曝量は1/3~1/10まで低減してきました。またIVR(画像下治療)は、画像を頼りに体内に挿入した細い器具や針を病巣までに到達させて行う治療であり、小さな穴からピンポイントで治療ができ体への負担も少ないことからさまざまな病巣の治療に応用できます。先端の医療として、人工知能(AI)では画像認識力の進展で画像診断に革新がおきつつあります。その中で医師は総合的に判断していく役割を担っていくものと思われます。AIが診断を迅速かつ精密に行い、医師がそれをチェック、さらに問診等でより付加価値の高い医療が提供でき患者さんにとっても有益となります。がん治療においても遺伝子治療において進歩が著しく「CAR-T細胞療法」が、がん免疫療法として注目されています。「がんゲノム医療」も始まりました。また重粒子線・陽子線治療においても保険適応拡大で、治療可能な疾患が承認されました。近くにはサガハイマット重粒子線治療施設があり利用されることが期待されます。

 当院では癌の中でも早期に発見されにくい膵臓がん・胆管がんに気をつけています。腹部エコーで見つかればいいのですが、なかなか難しいためPET-CTがおすすめです。がん診療についての相談がありましたら御連絡ください。しかし、これら最新の医療の進歩が医療費を増大させる一因となっています。

 日本が世界に誇る国民皆保険制度を維持していかなければなりません。今後社会保障制度のありかたを真剣に考えていかなければならないでしょう。

 当院では、大分大学附属病院・大分県立病院・アルメイダ病院・大分赤十字病院・大分医療センター・大分岡病院等と連携し、また各病院共連絡をとりながら日常診療を行っています。外来では、一般内科、循環器内科、リハビリテーション科及び整形外科の他に脳神経外科・血管外科・呼吸器科・消化器内科・肝臓内科・腎臓内科・血液内科・皮膚科・麻酔科・精神神経科・泌尿器科等の専門医が診察をしています。

 特に①内部障害のリハビリテーション、②高次脳機能障害のリハビリテーション、③ 発達障害のリハビリテーションに力を入れています。お困りの際は御相談下さい。 今年も宜しくお願い致します。



1月タイムナウ どんぐりの杜クリニック院長 安心院 朗