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諏訪の杜病院10年の振り返りと今後の課題

 私達の諏訪の杜病院が開院して10年という節目の年が過ぎ、1年7ヶ月の月日が流れました。開院当初は、病院として成り立つ人員確保に奔走し、武居院長の志にいかに応えて、対象者や家族にそれを還元していくかという葛藤がつづきました。次の難関(ステップ)は、人材育成と教育でした。この間、組織の中で自分の稚拙さや知識の無さというものを実感させられる毎日だったと云っても過言ではありません。その影響もあり、以前にも書いたように、人材育成と教育、人選にいたるまでに8年かかりました。様々な失敗をしながらも、同時に教訓として活かして現在に至りました。でもここがゴールではなく始まりだったのだと自分を戒めています。そして管理職者としてこれからどのように病院を方向づけていけば良いのか自問自答しています。最近よく考えるのは中間管理職者や中堅スタッフは、依存心を拭い捨て「最後の砦」を持ちながらも中途半端に責任負うことなく自分の任務を遂行することが必要不可欠であるということです。立場的には、上司と部下や後輩の間に立つ訳ですから、大変なのは自分も十分理解しています。でもそこが、大変ではあるけれども肝要です。自身が発言し関わったら、自身が最後まで責任を持たなければ、組織の未来も悪い意味で見えてきます。そんな未来に誰が、「夢」や「希望」を見出せるでしょうか?そんなスタッフが対象者や家族に「夢」や「希望」を持たせることが出来るでしょうか?勿論、組織として対象者・家族そしてスタッフを守ります。でも組織が常に邁進して良質な医療の提供をするには、切磋琢磨が必要です。セクショナリズムになることなく、且つセクショナリズムを大切にして、各々が考えなくてはいけない時期に来ているのだということを皆が認識し共有すべきです。それには、個々の意識と自覚が重要となります。組織の課題は、所帯も大きくなったので全体で討議する機会を設けて意思疎通や情報交換をし、病院や治療方針等を周知すべきだと考えています。「自分は自信がないから」とか「知識、経験不足だから」ではなく、「自分の対象者に対する思い」や「自分の知る対象者の現状」を真剣に周りのスタッフに伝えて意見討議をして自分にフィードバックすること、そして人を大切に思う気持ちが必要でしょう。そうする事で組織の偏りも是正できていくのではないかと思います。社会背景やニーズに応えられる病院になるには再度、各々の立場からの自己満足的発言だけでなく各々の立場に立ち相手の気持ちを思いやった発言もすべきですし、相手を理解する努力をしなくてはならないのです。この問題を現状打破する為に真摯に取り組んでいきたいし、取り組んで頂きたいと思います。


ウィーンの有名な
      カツレツです
チェコの有名な
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スペインのガウディの
      ドラゴントカゲです

個人的にチェコは大すきな場所です(*^_^*)
平成23年 11月25日 岩根美紀