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 今回の冒頭は、私共が実現したケニアと日本の医療従事者研修についてご報告をさせて頂きたいと思います。これは、双方の国の医療従事者が互いに行き来して知識や技術、医療情勢などを学び、交流や親睦を深め協力する事を目的としたプロジェクトです。各々に得た知識・技術などを、患者さんにも還元します。既に、当院のスタッフやケニアスタッフなどは、ケニアと日本で研修を行っていましたが、今年の8月から正式に他の医療機関の医師を始めとする医療従事者の研修が始まりました。8月には、日本の医師がケニアに来て下さり、10月にはケニア唯一の国立病院のスタッフが来日しました。病気や怪我、トラブルもなく終えられ胸を撫で下ろしています。勿論、今後も継続していきますので、個人、団体でご興味のある方は、お気軽に諏訪の杜病院までご連絡下さい(担当:高田政幸)。英語が苦手で全く話せない方でも構いません。お待ちしています。

 それでは、医療関係のお話に移ります。厚生労働省が、医師の過不足を地域比較できるように、指標を導入する事に決めました。医師の勤務地などのデータベース化も進むようです。医療過疎地が減り、日本中どこで暮らしても安心して生活が送れるようになるといいですよね。医師と言えば、ECFMGが米国医科大学協会か世界医学教育連盟の認証を受けていない医学部卒業生に、米国の国家試験受験資格を認めないと通告しました。2023年から導入されるそうです。日本国内にも、国際教育基準を満たす施設が増え、世界で多くの日本の医師が活躍できる場が広がるといいですね。しかし、どこの国の医師も大変ですよね。まぁ、各職種のスキルアップ資格取得も難しいですが、医師は特に大変だと思います。まず、医大受験が難関でしょう…医師の国家資格を取得するのも猛勉強が必須でそれまでの研修もかなり難儀そうだし、取得後も各専門分野の認定医、専門医資格を取得しないとなかなか発言も出来そうにないし…各分野の専門医資格を、純粋に受験して取得するとなるとかなり大変そうです(因みに専門・認定制度は他の職種にもあります)。医療従事者でも、この制度を知らない事があるので、一般の方は、尚更ご存じないかと思います。これを、かかりつけ医(病院)や医療従事者が就職先を選ぶ際に、一つの指標になさってはどうでしょうか?「○○専門」ではなく「○○の専門医」「○○の認定医」か否かを確認して下さい。勿論、一番は信頼関係ですが治療や就職場所選択に戸惑っているなら、安心材料の一つになると思います。是非、参考になさってみて下さい。

 ここで、腎臓結石でお悩みの方に朗報(!?)です。米ミシガン州立大学の研究者が、米整骨医学会誌で、小刻みに揺れてターンするコースターに搭乗すると70%に近い確率で結石が排出できると発表していました。ご興味のある方は、詳細をお調べになってみて下さい。

 それでは、『読書の秋』『食欲の秋』が満喫できるように祈っております。私は、この歳になったからこそ「理解できるところがあるのではないか」「違う解釈が出来るのではないか」と考え、純文学を再読して作品から伝わる作者の意図を汲み取ってみたいと思っています。因みに、夏目漱石先生と宮沢賢治先生の作品から再読するつもりです。「食欲」の方も、11月に帰国して、今年は年末年始も3年振りに日本で過ごす事ができますので、十分満たされると確信しています。今から飲み過ぎ、食べ過ぎ注意警報が鳴っている感じです(^^;)

平成28年10月タイムナウ 岩根